2019年10月4日金曜日

作品は貴方のための『オーダーメイド』ではない、というお話

 ナンノコッチャ? という感じのお話ですが、今回は先月あたりに悩まされたことから相原が思うことを書いてみようと思います。




 良い時代ですよね。良質な作品が、無料で読める時代。勿論、お金を出せばさらに良質な体験が出来る訳ですが、そのとっかかり、入口という部分で『小説家になろう』や『アルファポリス』等の小説投稿サイトがあるのは便利というか選択肢が選べるという点で素晴らしい時代だなと思います。
 お店の棚で、帯や表2(裏表紙)のあらすじを見て悩むのも楽しみの一つですが、中身をより精査して買えるのは、ありがたいことだと思います。

 各種投稿サイトにアクセスすれば、商業作家が投稿している作品もあるし、まだ無名だったり有名だけど商業では出していない作家の作品が読める訳です。無料で。それはもう、沢山あります。探すのが大変なほど。
 そんな作品の山の中に飛び込み、自分好みの作品を読める。ありがたい話です。嬉しいです。応援している作品が有名になっていくのを嬉しく思ったり、ちょっと寂しく思ったり……そんな経験もあるかもしれません。

 ですが、そんな作品は、貴方のためだけに書かれたものではない、ということ。

 基本的に、作品というのは待っていてくれている(かもしれない)読者に向けて書かれているかと思います。根本的なところでは「作家が書きたいから書いている」かもしれません。商業を目指していないのであれば、むしろそちらの方が強いかもしれませんね。相原はどちらかと言えば、後者です。
 読者は、そんな風にして書かれた作品を読み、楽しむ訳です。ですが、完璧に好みである作品に出会えるのは、なかなか難しいかもしれません。気に入ったんだけど、ここだけは……ここがもっとこうなら……そういう風に思うこともあるでしょう。ですが、それが当然だと思います。何故なら、それは貴方のためだけに書かれた『オーダーメイド』の作品ではないのですから……。

 本当に、全てが自分好みの作品を読みたければ、それはもう自分で書くか、お金を出して『オーダーメイド』として依頼するしか有りません(それを受けてくれる人がいるかどうかは別として)。それか、数ある作品から見つけ出すか……。そういう想いを募らせた人間の中で、「じゃあ自分で書くしかない」となったのが、相原みたいなアマチュア作家な訳です。それでも、表現方法に納得できなかったり、大まかなストーリー、シチュエーションは好みになったけれども話として読むと……と悩むことが多いです。これはもう、努力や才能といった部分が問題で、努力していくしかありませんね(相原は才能がないので、努力の積み重ねをするしかありません)。

 前提の話のつもりで長く書いてしまいましたが、そういう訳で、何もかもが自分好みの作品と出会うのはなかなか難しい訳です。もちろん、奇跡的な出会いはあるでしょう。ですが、それはたまたま貴方に合っていただけで、『オーダーメイド』ではありません。
 なので、自分に合わない作品があるのはある意味『当然』なのです。そこを、忘れてはいけないな、と。

 何故こんな話を書いたかと言えば、頂いた感想(?)にてご自分の趣味・嗜好と合わないと長々と書かれた経験があったからです。書かれた方としては悲しいし、虚しいです。気持ちとしては『NOT FOR YOU』です。お金を出してもらっているなら、それは仕事なので仕方ない面もあるかもしれませんが、そうではないですから。
 読んだ後に、「こいつの作品は合わなかったな」と、思うのは自由です。当然の権利です。ですが、それを作者に突きつけるのは如何なものかなと、思う訳です。嫌な言い方をすれば『NOT FOR YOU』、貴方のために書いた訳じゃない、ですから。勿論、ここはこうすれば作品としてより良くなるかもしれないという指摘等は大切なことです。でも、それは作品や作者を応援しているかどうかという部分が下地にあってこそかな、と。ただ難癖を付けたいだけの感想は、書いた本人がただ満足するだけです。

 難癖のような感想を書かれた作者が、貴方に応えると思いますか? きっと、そんなことは貴方には関係ないでしょう。ただ書いて満足したいだけなら。でも、そうでないなら、書き込む前にちょっと考えて欲しいなと思います。
その感想、貴方が書いて満足するためだけのものになっていませんか?
 書いてから後悔する前に、ちょっとだけ、そういうことも考えて欲しいなと。相原は思う訳です。

0 件のコメント:

コメントを投稿

今後のブログ運用について

先日の作品紹介記事をアップしたところ、閲覧制限が付いてしまいました。 見られなくなるわけではないのですが、少々面倒なので活動報告的なものを含めて『pixiv FANBOX』へと移行することにしました。 今後このブログをどうするかは未定ですが、とりあえずご報告を。 https://...