2020年4月9日木曜日

芥川NOTE Vol.01

 芥川愛之助が頼まれてもいないのに自作のセルフ解説を行う『芥川NOTE』。第一回は、現ペンネームにおける処女作となった『エロい身体と声の熟女~顔の見えない雌の正体~』について。

※ネタバレを含みますので、読了後に読まれることをオススメいたします。




 今作におけるテーマはふたつ。ひとつは、『相原作品の読者に対して供給出来るもの』。ふたつめは、『相原作品の作風にこだわらないこと』。それらを念頭に置いて制作しました。

 今作は昨今の社会状況における沈んだ空気に対し、せめて相原作品の読者を楽しませられないだろうかというところからスタートしています。なので、『母NTR作品』であること、そこは外せないものとなっていました。ただし、一度心折れ、断筆に近い状況に陥った作者ですので、もう一度書けるのかという問題は常にありました。『母NTR作品』を書けない……そこから脱却できない限り、今回の『企画』は実現不可能という訳ですから、どうにかする必要がありました。それ故に、『相原作品の作風』にこだわらず、『書けるように書く』というスタイルで執筆を進めることになりました。
 作品のクオリティを無視すれば、今回の決断は正解だったと今は言えるでしょう。書けない名作より、完成した駄作を私は尊重します。

 さて、作品そのものについてですが、書き方の点で明確に相原作品と違うのはヒロインの描写の仕方でしょうか。相原作品では主人公にとって魅力的な母というキャラクターを描写していき、その母が性的な魅力を増し、他の男に取られるのを見過ごす、または見せつけられるというのがひとつのポイントだと思っています。それに対し、今回の芥川作品では謎の性的魅力に溢れた女性を登場させ、そこから母へとリンクさせるという段階を踏みました。大雑把に言えば、逆の展開で構成した訳です。
 展開の成否というのは技術的な部分と好みの部分とで判断が難しいところですが、今回はこれで良かったかなと、作者としては考えています。無理に相原作品の手法を踏襲した場合、完成できたかどうか大いに疑問です。

 ヒロインの描写に関しては残念ながら苦戦してしまいました。もっと魅力的に描写することが出来たのではないかと思うのですが、上手く言葉を選べませんでした。そこは明確な反省点ですね。むちむち、巨乳な熟女が汗で肌をテカらせながら抱かれる姿、黒いウェディングドレスというアイテムを活かせなかった点等、もっとどうにか出来た筈、というのは作者の中でもやもやと残っています。しかしながら、これが今の自分ということでしょう。
 もう少し母と息子の結びつき父の駄目さっぷりを象徴するシーン等、書いておくべきだったのかもしれません。そういうのが構成中に思い浮かばないのがもどかしいですね。

 とはいえ、自分なりに『使える』作品として書き上げたのは確かなので、これが誰かを楽しませる作品であれば良いなと。それこそ、この作品を苦しみながら書いた理由ですから。

 また別の作品で誰かを楽しませられるよう、もう少し研鑽を積みたいところです。

芥川愛之助(A2R WORKS)

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